感涙の名作テレビアニメが劇場版で復活「MARCO 母をたずねて三千里」

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子どもの頃、フジテレビ系で放送されていた『世界名作劇場』が当時の子供に与えた影響は大きかったと思います。1975年の『フランダースの犬』から始まり、本作の元となった『母をたずねて三千里』、『あらいぐまラスカル』まで、子どもたちの心の教育をしてくれました。本作は1999年にオリジナル劇場版として松竹配給にて公開されました。テレビ版には細部ディテールでかないませんが、その分ぎゅっと詰まった作品になっています。

まずはあらすじのご紹介です。

MARCO 母をたずねて三千里出典:http://blogs.yahoo.co.jp/max_on_the_run/61022884.html

19世紀後半、イタリアは不況に見舞われ人々は貧困にあえいでいました。主人公マルコの家もまたその不況の波に翻弄されるのでした。アルゼンチンに出稼ぎに出る母アンナ。毎週届く母からの手紙だけを楽しみに生活していたマルコに母からの手紙が途絶えます。母の身に何かあったのでは。父を説得してアルゼンチンに渡る幼いマルコ。過酷な船旅の後、そこにいるはずの母が居ないという衝撃の事実。マルコは母を探す旅に出ます。右も左も判らない外国でスリにあったり、助けてくれた大道芸人一家の娘が病気になったりと困難が続きます。やっと母を見つけた時には母は重い病気にかかっていました。母を助け、自分は将来医者になると心に決めます。

大人になったマルコの回想録

1976年の1月から52週間で放映されたテレビ版と違い、劇場版では40歳になったマルコが30年前の出発の時からを振り返るという作りになっています。12000キロの旅を90分で見せるには一番自然な手法だと感じました。原作ではたしか13歳の設定でしたが、テレビ版では10歳に年齢が引き下げられていました。そして本作ではさらに1歳低い9歳で旅立った設定です。成年マルコとの対比を付けるためだろうと思いましたが、細部の心の葛藤などが幼い方がやり易かったのかもしれません。あまりきちんと描きすぎると尺が足りなくなってしまいますから。内容が薄いと感じる方もおられるでしょうがきちんと泣ける仕上がりになっています。

親の言いつけは守りましょう

子どもの頃に遊園地などへ親と行った時に『はぐれたらその場にいなさい』とよく言われました。私だけではない筈です。このお話は、壮大なその言いつけを守らないバージョンのお話です。イタリアから動かなければこんな事にはならなかったのですから。ただし、病気の母親と再会できたおかげでマルコは医師への道を目指すことになります。エンドロールではマルコとアンナが船や汽車を乗り継ぎ故郷に帰り、懐かしい顔と再会する場面が美しく描かれました。一生懸命生きていれば、親の言いつけは守っても守らなくてもハッピーエンドは来るものなのかもしれません。
ちょっとした訴訟問題(二次使用)があり、声優のキャスティングができずテレビアニメ版とは違った声優さんで作ってあります。きれいな絵と相まって、まったく新しいものを観ている気にもさせてくれました。テレビ版を見た人も見てない人も楽しめる作品です。

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題名 MARCO 母をたずねて三千里
監督 楠葉宏三
出演 樋口智恵子
榊原るみ
制作年度 1999年
本編時間 96分
製作国 日本

ライター:kuma10