60年を経てよみがえったディズニーアニメの真骨頂「ファンタジア2000」

 - アニメ映画

   

映画史に燦然と輝くウォルト・ディズニーの功績

すずの兵隊出典:http://www.asahi.com/showbiz/gallery/20110420fantasia/fantasia2k06.html

 「白雪姫」(1937)「ピノキオ」(’40)に続く、ウォルト・ディズニー製作の長編アニメ第3作「ファンタジア」(’40)は、アニメーションとクラシック音楽を見事に融合させた映画史における記念碑的オムニバス映画。ディズニーは最初の構想として、使用されているクラシック曲を別のものに差し替え、何年おきかに公開するつもりでいた。作品の評価こそ時間が経つにつれ高まったが、制作費をかけたわりには興行収入が伸び悩んだため、新作を作れる状況ではなくなったのである。

「ファンタジア」から「ファンタジア2000」へと進化

 1966年に亡くなったディズニーのその意志を継ぎ、甥のロイ・ディズニーが製作総指揮を務め1999年に完成させたのが「ファンタジア2000」だ。クラシック音楽との融合によりアニメを芸術性の高いアートへと昇華させるというコンセプトはそのままに、前作から60年を経て続編とも言える形で生まれ変わったのである。

ラプソディ出典:http://www.disney.co.jp/eventlive/fantasia/news/news_20160201.html

 「ファンタジア」で唯一ミッキーが登場した『魔法使いの弟子』をデジタルリマスター版で再び組み入れた以外はすべて新作で、ベートーヴェンの『交響曲第5番』、ガーシュインの『ラプソディ・イン・ブルー』、エルガーの『威風堂々』など全8曲で構成されている。『交響曲第5番』は「ファンタジア」の真髄ともいうべき抽象画による映像表現だが、ショスタコーヴィチの『ピアノ協奏曲第2番~アレグロ』には童話「すずの兵隊」、サン=サーンスの『動物の謝肉祭より「終曲」』ではおもちゃのヨーヨーに振り回されるフラミンゴを描くなど、物語性の強い内容となっている。
 指揮は前作のレオポルド・ストコフスキーからジェームズ・レヴァインへ、演奏はフィラデルフィア管弦楽団からシカゴ交響楽団演奏に替わっている。

ドナルド・ダックやディズニー映画の常連も登場!

ドナルド出典:https://disneymovieyear.wordpress.com/2013/12/20/week-38-fantasia-2000/

 前作に出演できなかったことに怒ったのかは定かではないが(笑)、本作にはドナルド・ダックがデイジーとともに登場する。楽曲はエルガーの『威風堂々』。アメリカでは学校の卒業式で使用されることが多く、学園モノなんかではよく流れているあまりに有名な曲だ。その曲に「ノアの箱舟」の物語を組み合わせている。箱舟に乗る動物たちを仕切る役で登場するドナルドは、デイジーと離れ離れになるわ動物たちに足蹴にされるわ、散々な目に遭う。果たしてドナルドはデイジーに再会できるのか。
 「ファンタジア2000」にはディズニー映画でお馴染みのスティーブ・マーティン(「花嫁のパパ」)、ジェームズ・アール・ジョーンズ(「ライオン・キング」)、ベット・ミドラー(「ステラ」)らがホスト役で出演しているのも楽しい。

ファンタジア2000の動画を見る

ライター:でっかーど