韓国映画「シュリ」自らの手で引き裂かれた悲しき愛――。

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暴力的な描写や派手なアクションシーン、そして報われる事のない愛を想う人間関係を描き出す1999年の韓国映画「シュリ」をご紹介。友好や愛情、悲哀を感じさせる、大人がじっくりと見られる映画になっている。

舞台は韓国、諜報員の二人が追う事件とは。

シュリ出典:http://poporon55.com/choiminshik-korea-eigastar-ikemen-suteru

国家諜報員のユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)とイ・ジャンギル(ソン・ガンホ)は、連続する要人暗殺事件を追う中で、その背景に北朝鮮の『特殊第8軍団』が関係している事を突きとめる。ジュンウォンは恋仲にあるイ・ミョンヒョン(キム・ユンジン)との結婚を間近に控える中、事件の決着を急いでいたのだが、自分たちの動きが相手に漏れている事に気付いた。

豪快なアクションシーンと美しい愛の表現の対比

シュリ出典:http://blogs.yahoo.co.jp/shingenolza79/62859269.html

揺れるカメラアングル、飛び散る血しぶきと火花、脳に響く銃の音……。本作のアクションシーンは臨場感バツグン。次から次へと訪れるバイオレンスなアクションと駆け引きに、ワクワクさせられる事間違いないだろう。その一方で、嘘みたいに静かで優しく『男と女の愛情』を描き出す様も見逃せない。この二つの要素に互いに揺さぶられながら、クライマックスへと進んでいく展開はまさに見事だ。

韓国と北朝鮮。貧困差が悲しみを産み出し、人を突き動かす。

シュリ出典:http://sanmarie.me/shuri/

悲痛な現実、裕福に暮らす韓国の人々とは対照的に、北朝鮮では今も飢饉に苦しみ息絶える人々が後を絶たない。隣り合った土地、同じ民族であるはずなのに起こってしまう争い。しかし解決方法は様々である。ストーリーに登場する北朝鮮の特殊工作部隊は過激な方法で、韓国と北朝鮮のサッカー交流試合は温和な方法で解決へ歩み寄ろうとする。望んでいないわけではないのだ、ただ互いが理解を出来ていないだけ、しかしある時は人の命をも奪いつつ空回りしてしまう。政治的に深く語る必要はないが、真の友好関係というものをもう一度頭の奥で考えさせられる映画だ。

報われる事のない愛。男と女の心が揺れるエンディング。

シュリ出典:http://www.jaehakim.com/tag/%EA%B9%80%EC%9C%A4%EC%A7%84/

キッシンググラミーという魚が象徴的に登場するこの映画。つがいで飼うと、片方が死ぬともう片方が後を追うようにして死ぬというこの魚により、勘のいい視聴者は悲しき愛の結末を知ってしまうかもしれない。全てが終わった後に主人公が耳にする、エンディング曲への入り方も涙を誘う。

映画みちゃお!の映画情報

題名 シュリ
ジャンル アクション
監督 カン・ジェギュ
出演 ハン・ソッキュ
キム・ユンジン
チェ・ミンシク
制作年度 1999年
本編時間 124分
製作国 韓国

ライター:アジノモト