神に命をささげた神父を襲う、ヴァンパイアとしての悲しき宿命「渇き」

 - アジア映画

   

「オールド・ボーイ」や「復讐者に憐れみを」などで、衝撃的なバイオレンスシーンを取り入れ、見る人にトラウマを植え付ける韓国の鬼才、パク・チャヌク監督作品「渇き」。エミール・ゾラの不倫小説『テレーズ・ラカン』を原作に描かれた神父と人妻が堕ちていく究極の愛の物語です。

4度目のタッグを組むのは鬼才パク・チャヌクと実力派俳優ソン・ガンホ

渇き出典:https://alchetron.com/Thirst-(2009-film)-28579-W

主演のソン・ガンホは「JSA」では冷静沈着な軍人、「復讐者に憐れみを」では復讐の鬼、「親切なクムジャさん」では殺し屋として出演しており、今回で4作目のパク・チャヌク監督作品です。二枚目とはいえませんが作品ごとのインパクトが強く、その高い演技力は専門家からも観客からも注目されています。そんな彼がこの作品で、神父でありながらヴァンパイアという難役を演じます。

パク・チャヌク監督「渇き」のあらすじ

主人公のサンヒョクは、幼いころから修道院で育った神父でしたが、重病患者に祈ることしかできないことに疑問を持ち始めます。そして、治療法のない病気の臨床実験に参加します。サンヒョクは実験により病気が発症し、死んでしまいます。死後の輸血により奇跡的に生き返ることに成功しますが、彼は人の生き血を啜らなければ生きていけないヴァンパイアとなってしまったのです。人を殺さずに血を手に入れる方法を探すサンヒョクは、DVを受け人生をあきらめた人妻テジュと出会います。その不幸な境遇を救いたいと思うだけでなく、次第に彼女に惹かれ始め……。

第62回カンヌ国際映画祭の審査員賞を受賞!

韓国映画界で初めてハリウッドと共同制作・共同出資が実現した本作「渇き」。10年以上の準備期間をかけて作り上げられました。細かなディテールまで作り上げ、人間の狂気や葛藤を真正面から描いたこの作品は、第62回カンヌ国際映画祭のパルム・ドール賞にノミネートされ、審査員賞を受賞しました。ほかにも、第36回サターン賞のインターナショナル映画賞にもノミネートされました。

運命と直面した高潔な人間の転落を描きたかったというパク・チョヌク監督が描く衝撃のラストに注目です。バイオレンスシーンも多いので、苦手な人は注意しましょう。

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題名 渇き
監督 パク・チャヌク
出演 ソン・ガンホ
キム・オクビン
制作年度 2009年
本編時間 133分
製作国 韓国

ライター:谷 小夜