窪塚洋介の出世作「GO」はズシンと心に突き刺さる!

 - 邦画

   

今から約10年くらい前、日本で話題沸騰になった韓国ドラマがあります。

そう「冬のソナタ」です。主人公を演じたヨン様(ぺ・ヨンジュン)にメロメロになる日本人女性が続出し、ヨン様の追っ掛けやドラマのロケ地を巡る為に、わざわざ韓国へ旅行をする熱狂的なファンまで登場しましたよね。

このドラマをきっかけに韓国を身近に感じるようになった人も多いことでしょう。日本にとってはお隣さんである韓国。しかし、韓国は近くて遠い国でもあるのです。

主人公は在日韓国人

映画「GO」の主人公、杉原は日本で生まれ育ったいわゆる<在日韓国人>です。学校での勉強は全く駄目で、父親から教えてもらったボクシングの技を使ってケンカをする毎日を送っています。

GO出典:http://yorasora.exblog.jp/15750806/

中学生までは民族学校にいた杉原は“もっと広い世界を見ろ” という父親の言葉を受けて日本の高校に進学します。

高校ではバスケット部に入った杉原ですが<在日>ということで部活のメンバーから差別を受けてしまいます。

執拗な差別的な態度に腹を立てた杉原は彼らに暴力で応酬。その暴力行為が原因で、杉原はバスケット部を退部させられます。

部活を退部させられた後の杉原は、またもやケンカに明け暮れる日々を送ることに。

そんな杉原は、あるパーティで桜井という少女に出会い、彼女に恋をしてしまうのです…。

<在日>の問題はまだ根強く残る

<在日問題>は言葉としてはご存知の方も多いと思いますが、詳しい内容を知っている方は少ないのではないでしょうか。

ことの起こりは、韓国と北朝鮮がまだ一つの国[朝鮮]と呼ばれていた1870年代まで遡ります。その頃の日本は軍国主義国家。

朝鮮に対して不平等な条約を締結させたり、朝鮮人を日本で働かせていたりしていました。

そして1910年になると日本は韓国を併合。多くの朝鮮人を本人の意思の有無に関わらず日本に連れてきて労働力として使ったのです。

1945年に第二次大戦が終了すると日本の軍国主義は崩壊します。これをきっかけに多くの朝鮮人は母国に帰って行きましたが、帰ることの出来ない朝鮮の人々は日本に留らざるをえませんでした。

現在<在日韓国人>と呼ばれている人々は、日本に留まった朝鮮の人々やその子供や孫たちにあたります。

<在日韓国人>と日本政府の間には国籍的、日本人との間には人権的に、解決していない問題があり、それが<在日問題>と呼ばれているのです。

2001年の映画賞を総ナメ?

映画の原作は金城一紀が書いた直木賞受賞小説『GO』です。

GO出典:http://hanshinmai.exblog.jp/1551477/

原作が直木賞に輝いただけではなく、映画「GO」も公開されるや話題を独占。その年の映画賞を総ナメにしました。

主な受賞タイトルを以下に挙げますと、

【第25回日本アカデミー賞】
優秀作品賞
最優秀監督賞
最優秀脚本賞
最優秀主演男優賞
最優秀助演女優賞
最優秀助演男優賞
優秀助演女優賞
新人俳優賞

【第44回ブルーリボン賞】
監督賞
助演男優賞
新人賞

【キネマ旬報賞】
監督賞
主演男優賞
助演男優賞
助演女優賞

もうこれだけでも、すごい作品であることがわかりますよね!

主役の杉原を演じたのは窪塚洋介。この役がきっかけで、窪塚洋介は一躍注目を浴びる役者になりました。杉原の恋のお相手の桜井を演じたのは柴咲コウ。柴咲コウの演技も注目を浴びました。杉原の両親を演じたのは山崎努と、大竹しのぶ。名優二人の演技は喝采ものです。

監督は、行定勲。「世界の中心で、愛を叫ぶ」や「北の零年」のメガホンもとっています。

そして脚本は宮藤官九郎。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの“クドカン” が脚本を手がけていますので、面白くないわけないですよね。

面白くて、優しくて、ハッピーな映画も素敵ですが、たまには心にガツンと突き刺さる映画を観てみるのも人生の糧になりますよ。

「GO」おすすめです。

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ライター:のーす・うぃっち