「イヴ・サンローラン」なぜ“天才”は精神を病むのか?

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最後にご紹介する映画は、あの天才的デザイナー、イヴ・サンローランの半生を描いた「イヴ・サンローラン」。彼の浮き沈み激しい人生と、彼を取り巻く人間模様が刺激的な映画です。

もともとメンタルが強くなかったイヴ

イヴ・サンローラン出典:http://www.o-cinema.org/event/yves-saint-laurent/

この映画は、イヴがディオールの後継者として指名され、成功を収めるところから始まります。彼は後援者であるピエール・ベルジェと恋に落ち(イヴは同性愛者)公私ともに順調でしたが、そんなときに徴兵され、フランス軍に入隊することに。もとから神経の強くなかったために、彼はうつ病になり精神病院に入りました。

ディオールのデザイナーとして成功したところだったのに、どうしてこんなことに……と精神を病んだ彼の元を訪れたのは、恋人のピエール。彼はイヴに問いかけます。『君は死にたいのか?生きたいのか?』

そしてイヴはこのどん底から這い上がり、その後も浮き沈みありながらも、周りを巻き込みながら自分のメゾン(お店)を作っていくのでした。

“天才”は精神を病みがち?

イヴ・サンローラン出典:https://tribecafilm.com/stories/pierre-niney-yves-saint-laurent-movie-film

天才的な人物、とくに芸術分野の天才は、多くの人が精神を病んでいるイメージありませんか?日本では作家の夏目漱石が統合失調症に悩まされていたとされていますし、音楽家のベートーベンや画家のゴッホなどもうつ病に苦しんでいたという説があります。どうして天才たちは、精神を病むのでしょうか?

私は大学時代、多くの有名作家を輩出した元編集長のゼミ生だったのですが、その方曰く、『創作とは、“何か”が欠如、あるいは過剰にある人ができること』なのだそう。それがどちらもない満たされた人は、物を生み出せないのだとか。

医者ではないので正確なことは言えませんが、天才と言われる表現者たちは、その“何か”が普通の人よりも極度に欠如、あるいは過剰な状態にあり、それがうつ病などメンタルに影響を及ぼしているのかもしれませんね。

「サンローラン」も比較してみて

イヴ・サンローラン出典:http://www.hollywoodreporter.com/review/yves-saint-laurent-berlin-review-667741

イヴ・サンローランの映画には、ピエール・ニネ主演の「イヴ・サンローラン」の他に、ギャスパー・ウリエル主演の「サンローラン」があります。これらは同時進行で制作されたそうですが、イヴ・サンローラン財団から公認を得ているのは「イヴ・サンローラン」の方。

ちなみにドキュメンタリー映画としてピエール・ベルジェが語る「イヴ・サンローラン」もありますので、興味があれば、ぜひすべて鑑賞して、比較してみてくださいね。

イヴ・サンローランの動画を見る

ライタープロフィール

表ひつじ
表ひつじ
映画やライフスタイル記事を中心に執筆する新卒フリーライター。学生時代nanapiやSHERYLでライティング・編集を経験。アンニュイな映画やごちそう映画を中心に幅広く鑑賞します。

ライター:表ひつじ