ある家族の絆を活写したイタリア・ネオリアリズムの傑作「鉄道員」

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浅田次郎の小説を高倉健主演で映画化した「鉄道員」。原作もそうだが、読み方は“ぽっぽや” である。その40年以上も前の1956年に製作された「鉄道員」というイタリア映画があり、読み方は“てつどういん” だ。“ぽっぽや” も和み系の響きでいいが、やはり“てつどういん” というお堅い語感の方が実直な職員をイメージさせる。そう、社員ではなく職員! しかし、このイタリア映画に出てくる鉄道員は、昔気質の職人のイメージなのだ。

鉄道員出典:http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/16362/

家族の絆と友情の再生

機関士のアンドレアは3人の子供に恵まれ、妻とともに幸せに暮らしていた。ある日、彼が運転する列車に青年が飛び込み自殺する。それから、彼の左遷、会社のストに絡む同僚からの孤立、長男の家出、長女の不倫など、様々な不幸が襲ってくる。アンドレアは酒に溺れ、衰弱していく。しばらくして散り散りになった家族とも和解し、同僚らとの交流も再開させたが、久しぶりにみんなが集まったクリスマスパーティーでアンドレアは得意のギターを奏でながら息を引き取る…

鉄道員出典:http://www.geocities.jp/yurikoariki/pietrogermi.html

ネオレアリズモ作品として高い評価

監督は主演も兼ねたピエトロ・ジェルミ。後に国際派女優となるシルヴァ・コシナの映画デビュー作でもある。音楽は「イタリア式離婚狂想曲」なども手掛けたイタリア映画音楽の重鎮カルロ・ルスティケッリ。イタリアの市井の人々の生活を描き、1940年代に盛んだったネオレアリズモの流れを汲む傑作である。

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ライター:R4-D4