ロバート・ミッチャム&高倉健主演、本格的なアメリカ製任侠映画「ザ・ヤクザ」

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シドニー・ポラック監督が日本の東映撮影所で撮ったアメリカ製のヤクザ映画。撮影も名カメラマンである岡崎宏三が担当していて、当時のハリウッド映画としては珍しく本格的な日米共同作業の作品となっています。当時興行的には成功しませんでしたが、今ではカルト映画として珍重され、リメイクもされました。

「ザ・ヤクザ」のあらすじの紹介

ザ・ヤクザ出典:http://sleepyluna.exblog.jp/9797388/

ロスの私立探偵ハリーは旧友に頼まれ、昔進駐軍として滞在していた日本へ。日本のやくざに誘拐された旧友の娘を取り戻すためでした。ハリーは昔知り合った元やくざの田中健に会い、助力を求めます。妻子のことでハリーに恩を感じている田中はその頼みを引き受け、寺院に匿われている娘を助け出すのです。しかし、思ってもみなかったハリーの旧友の裏切りにあい、2人はやくざの組に殴り込みをかけることに……。

シュレイダー兄弟による脚本

この映画のオリジナル脚本を書いたのはポールとレナードのシュレイダー兄弟。ポールは後に「タクシードライバー」や「レイジング・ブル」の脚本を手がけて有名になりますし、レナードの方は日本人女性と結婚し、日本で「太陽を盗んだ男」「男はつらいよ 寅次郎春の夢」の脚本を手掛け、アメリカでは「蜘蛛女のキス」の脚色など精力的に活動しています。日本に住んでいたレナードのヤクザ社会への造詣の深さがこの脚本を生むきっかけとなったのです。

日本人キャストとスタッフの活躍

シドニー・ポラックは日本映画「御用金」のファンで、その撮影を手掛けた岡崎宏三をこの映画で起用。日本人がハリウッド大作の撮影を任されることは珍しく、岡崎はその実力を充分に発揮しています。また、高倉健にも殴り込みの場面で見せ場がたっぷりと与えられ、のちに彼がハリウッド映画にしばしば起用される契機となりました。

東映のヤクザ映画をハリウッドが模倣した最初の作品。後にクエンティン・タランティーノが「キル・ビル」で任侠映画にオマージュを捧げますが、その先駆的な存在になっています。

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題名 ザ・ヤクザ
監督 シドニー・ポラック
出演 ロバート・ミッチャム
高倉健
制作年度 1974年
本編時間 122分
製作国 アメリカ

ライタープロフィール

大地太郎
大地太郎
1920年代の古典作品から、フランス・ドイツ・イタリアの巨匠の作品、そしてアメリカン・ニューシネマまで、古い映画ならかなりの本数を見ています。特にハリウッドの黄金期の作品が気に入っています。

ライター:大地太郎