若きトム・ハンクスの好演が光るファンタスティックな物語「ビッグ」

 - 洋画

   

一夜にして身体だけが大人になってしまった12歳の少年

 精神はそのままに身体だけが急に年取ったり若返ったり、または他人と入れ替わったり、そんなシチュエーションを描く映画は枚挙に暇がない。この「ビッグ」も、主人公である12歳の少年ジョッシュが、移動遊園地(←ここがミソ)にあった不思議な遊具に大きくなりたいと願い事をし、それが叶って30歳くらいの大人になってしまうことから物語が始まる。心が少年のままゆえ、たまたま採用された玩具メーカーで子供受け目線を武器に商品開発の要職へと出世していく。行方不明の遊具を探しつつ大人の恋を経験したり、同僚とのライバル競争や仕事人間になってしまい友情を失いかけたりと、ストーリーは王道な展開を見せる。
 ともすればありきたりになりそうな話を、上質なハートウォーミング作品に仕立てたのは、主演のトム・ハンクスと友人ビリー役のジャレッド・ラシュトン(子役)の演技に依るところが大きいだろう。

BIG_1出典:https://www.buzzfeed.com/lyapalater/the-30-most-iconic-movie-images?utm_term=.qnqaVLzrQ6#.nmlb4J725D

名優トム・ハンクスが魅せる純粋な子供心

 これまで数々の男優賞を受賞し、監督や製作、声優までこなすなどマルチな才能を発揮するトム・ハンクスだが、もともとは「サタデー・ナイト・ライブ」というバラエティ番組で人気のコメディアンだった。ホラー映画のチョイ役で銀幕デビューした彼は、人魚との恋愛物語「スプラッシュ」(’84)で注目された。人魚との恋という難しい役どころを爽やかに演じた彼は、本作でも玩具で遊ぶ無邪気な振舞いや大人の女性に対する好奇心旺盛なしぐさ、少年が大人の世界で初めて経験する戸惑いまで、まるで本物の子供のように好演している。その演技を支えているのが、少年時代の友人役ラシュトンである。突然大人になってしまった親友に対し、時に優しく時に厳しく、どちらが年上かわからなくなるようなお父さん的包容力で寄り添う演技は見もの。

ビリー出典:http://ameblo.jp/elcondor/theme-10056222737.html

夢のような願い事が叶うのは果たして幸せ?

 現実にはありえないであろうファンタジーを少年の成長譚と友情の物語として描き、あたかも身近に起きてるかのような日常的な感動の物語としている。
 移動遊園地ごとどこかに行ってしまっていた不思議な遊具の在処がわかり、大人の暮らしに慣れ始めていたジョッシュは、また子供に戻してくれと願うのか。

スーザン出典:http://eiganokotoba.jp/F222

 あなたは早く大人になりたい? それとも子供に戻りたい?

ビッグの動画を見る

ライター:でっかーど